2026.09.07

  • #お役立ちコラム

AI 3Dモデル作成ツール6選|画像・テキストから生成する方法

AIで3Dモデルを作成するツールは、テキストや1枚の画像から短時間で形状とテクスチャを生成できます。ゲームの試作、Web用の商品表示、CG、3Dプリントの原型づくりには便利です。

ただし、ツールごとに対応する入力、メッシュの調整機能、出力形式、無料版の権利条件が異なります。生成ボタンを押して終わりではなく、用途に合うデータかを確認してから制作工程へ渡す必要があります。

本記事では、2026年9月時点の公式情報をもとにAI 3Dモデル作成ツール6製品を比較し、入力画像の準備から生成、修正、出力までの手順を解説します。

執筆: bestat 編集部


AI 3Dモデル作成ツール比較

まず、作りたいものと運用環境から候補を絞ります。ブラウザだけで試すならMeshy、Tripo AI、Rodin、Sloydが候補です。自社環境でモデルを動かし、コードまで調整したい場合はHunyuan3DやTRELLIS.2を検討します。

ツール

主な入力

特徴

主な出力・連携

無料利用で見る点

Meshy

テキスト、画像

生成、AIテクスチャ、リメッシュ、リグを一体化

FBX、OBJ、GLB、STL、BLENDなど

無料生成物はCC BY 4.0、帰属表示が必要

Tripo AI

テキスト、単画像、複数視点

PBR、ポリゴン数制御、リトポロジー、リグ

GLB、FBX、OBJ、USDZなど

クレジット数と商用利用条件を確認

Rodin

テキスト、単画像、複数画像

参照画像への追従、PBR、低ポリゴン化

STL、FBX、OBJ、GLB、USDZなど

無料は確認後に結果単位で購入する方式

Sloyd

テキスト、画像、テンプレート

パラメトリックなテンプレート編集、リグ

GLB、OBJ、FBX、各種プラグイン

Guestは個人利用。商用利用は有料プラン

Hunyuan3D 2.1

画像

ローカル実行、形状生成とPBRテクスチャを分離

コード、モデル重み、Gradio UI

GPU要件とモデル・依存関係のライセンスを確認

TRELLIS.2

画像

複雑な形状、開いた面、PBR材質を扱う研究モデル

ローカル推論、GLB抽出

Linuxと24GB以上のGPUメモリが前提

料金、無料クレジット、生成モデルの版は更新頻度が高いため、固定した金額ではなく、契約時点の公式ページで確認してください。

テキスト、単画像、複数視点画像、ローカル実行という4種類の入力と生成結果の違い

Meshy:初めてブラウザで一通り試したい

Meshyはテキストから3D、画像から3D、AIテクスチャ、リメッシュ、リグ、アニメーションまでをブラウザ上で扱えます。公式ページではFBX、OBJ、GLB、USDZ、STL、BLEND、3MFなどへの出力と、Blender・Unity・Unreal Engine向け連携を案内しています(Meshy「Text to 3D」)。

工程を一つのサービスで試せるため、最初の比較基準を作る用途に向きます。無料プランで生成したモデルはCC BY 4.0で公開され、商用利用時も帰属表示が必要です。有料プランでは非公開ライセンスを選べるため、未発表デザインを扱う場合はプラン差を先に確認します。

Tripo AI:複数視点と後処理をAPIでつなぎたい

Tripo AIはテキスト、1枚の画像、複数視点画像を入力でき、AIテクスチャ、セグメンテーション、リトポロジー、リグ、アニメーションのAPIを提供しています。公式開発者ページはGLB、FBX、OBJ、USDZなどの出力に対応するとしています(Tripo Developers)。

現行のH3.1モデルは、PBR材質、ポリゴン数の上限指定、四角形メッシュ出力、低ポリゴン化を選択できます(Tripo H3.1仕様)。ゲーム用アセットの量産や、生成後の処理をAPIで自動化したい場合に比較しやすい製品です。

Rodin:1〜5枚の参照画像から形を寄せたい

Hyper3DのRodinは、テキストまたは画像から3Dアセットを生成します。1枚だけでも入力でき、複数の視点がある場合は形状の手掛かりを増やせます。Gen-2.5 APIでは最大5枚を入力できると説明されています(Rodin Gen-2.5 API)。

公式サイトはSTL、FBX、OBJ、GLB、glTF、USDZなどの出力に対応するとしています(Hyper3D Rodin)。無料プランは生成結果を確認してから必要な結果に支払う方式です。継続的な商用制作では、非公開アセット数、再生成回数、用途の権利を料金ページで確認します。

Sloyd:テンプレートを調整して形を制御したい

Sloydはテキスト・画像からの生成に加え、既成テンプレートをブラウザ上で調整できます。毎回すべてを推定させるのではなく、基本形状を選んで比率や部位を変えたい場合に向きます。

無料のGuestプランは1日1回のAI生成を試せますが、3D出力はコミュニティモデルに限られ、ライセンスは個人利用です。PlusとProは商用利用を含みます(Sloyd Pricing)。無料で生成できることと、生成物を業務で公開・販売できることを分けて判断してください。

Hunyuan3D 2.1:自社環境で動かして検証したい

TencentのHunyuan3D 2.1は、画像から形状を作るモデルとPBRテクスチャを生成するモデルを公開しています。コード、モデル重み、学習コードを自社環境で扱える点がクラウドサービスとの違いです。

公式リポジトリが示すGPUメモリの目安は、形状生成10GB、テクスチャ生成21GB、両方で合計29GBです(Hunyuan3D 2.1 GitHub)。「無料のオープンモデル」は計算機費用がゼロという意味ではありません。構築、GPU、保守、セキュリティ更新を含めて比較します。

TRELLIS.2:高性能GPUで画像から高精細な形を研究する

Microsoft ResearchのTRELLIS.2は、画像から高精細な3Dアセットを生成する研究モデルです。開いた面、非多様体形状、内部構造を扱い、Base Color、Roughness、Metallic、Opacityなどの材質属性を生成します。

公式リポジトリではLinux、NVIDIA GPU、24GB以上のGPUメモリ、CUDA環境を前提にしています。コードはMIT Licenseですが、依存パッケージには別のライセンスがあります(Microsoft TRELLIS.2)。Webサービスのような手軽さより、検証環境と技術担当者を持つ組織向けです。

AIで3Dモデルを作る仕組み

AI 3Dモデル作成は、テキストや画像を直接CADの設計履歴へ変換する処理ではありません。多くのツールは、入力から物体の外観と形状を推定し、表面をポリゴンで表したメッシュと画像テクスチャを出力します。

テキストから生成する

「木製の脚を持つ青い椅子」のような説明から、AIが形状と外観を考えます。参照画像がないため、具体的な既存製品との一致より、アイデア出しや背景アセットの試作に向きます。同じ指示でも生成ごとに形が変わるため、複数案から選ぶ前提です。

1枚の画像から生成する

正面や斜めから撮った1枚を手掛かりに、写っていない背面や底面を推定します。輪郭、色、質感を寄せやすい一方、見えない部分は事実の復元ではありません。商品画像、コンセプトアート、キャラクターの原型づくりに使えます。

複数視点の画像から生成する

前後左右など、同じ物体を同じ状態で撮った画像を入力します。単画像より背面や側面の手掛かりが増えるため、参照形状へ寄せやすくなります。画像ごとに照明、形、付属品、ポーズが変わると、どれを正しい情報として扱うかが曖昧になります。

ローカルモデルで生成する

Hunyuan3DやTRELLIS.2のような公開モデルを自社GPUで動かす方法です。入力を外部サービスへ送らずに済む構成を作れますが、環境構築、モデル更新、脆弱性対応、計算資源の管理が必要です。

画像から3Dモデルを作る手順

参照画像から形状生成、テクスチャ、メッシュ修正、用途別出力へ進む5段階

1. 用途と出力形式を決める

生成前に、ゲーム、Web・AR、映像、3Dプリントのどこへ渡すかを決めます。ゲームならポリゴン数、UV、PBR材質、リグが必要です。Web表示ではGLBやglTFとデータ容量、3DプリントではSTL・3MFと閉じた形状が確認項目になります。

2. 入力画像を整える

対象を画面の中央へ大きく置き、背景を単純にし、輪郭を隠さないようにします。強い影、反射、透過、細い部品、重なった物体は推定を難しくします。

複数視点を使う場合は、同じ対象、同じ形、同じ付属品、近い照明で撮影します。正面、左右、背面、斜めなど、単画像では見えない部分を補う構成にします。

背景が複雑な単画像と、対象を分離した複数視点画像による生成結果の違い

3. 形状を生成してシルエットを見る

最初から細部を評価せず、正面・側面・背面の輪郭と、部品どうしの接続を確認します。脚が増える、穴が埋まる、薄い板が厚くなる、左右対称が崩れる場合は、修正機能を使うより入力を変えて再生成したほうが早いことがあります。

4. テクスチャと材質を生成する

形状を確定してから色や材質を作ります。ゲームやリアルタイム表示では、Base Color、Normal、Metallic、RoughnessなどのPBRマップが正しく割り当てられるかを確認します。見た目が良くても、照明を変えると材質の不整合が目立つ場合があります。

5. 修正して出力する

リメッシュまたはリトポロジーで面数と面の流れを整え、UVの重なり、法線、不要な内部面を修正します。キャラクターを動かすなら、関節位置、ウェイト、ポーズ時の変形も確認します。

最後に目的の形式で出力し、実際の受け取り先で開きます。ダウンロードできたことではなく、材質、スケール、向き、アニメーションが維持されることを完了条件にします。

生成結果で確認する5項目

生成された3Dモデルは、完成画像だけでは評価できません。メッシュと材質の中身を確認します。

三角形メッシュ、四角形のリトポロジー、UVとPBR材質、完成レンダーの構造

形状とシルエット

全方向から見て、穴、隙間、薄い部品、左右対称、接地面が破綻していないかを確認します。単画像で見えなかった部分は、特に重点的に見ます。

ポリゴン数とトポロジー

細かい三角形が多いほど良いとは限りません。ゲームやWebでは表示負荷が増え、アニメーションでは関節まわりの面の流れが変形品質に影響します。用途に合う面数へ減らし、必要な輪郭だけを残します。

UVとPBRテクスチャ

UVアイランドの重なり、継ぎ目、解像度の偏りを確認します。材質マップは受け取り側のシェーダーへ正しく割り当てます。サービス内のプレビューと、Blenderやゲームエンジンの見た目が一致するとは限りません。

スケール、原点、向き

AI生成モデルには実物寸法の根拠がありません。基準となる長さを決め、出力後にスケールを合わせます。原点、上下軸、正面方向も、配置先のルールに合わせます。

権利と公開範囲

入力画像の権利、生成物の商用利用、帰属表示、非公開設定、再配布・販売の可否を確認します。無料プランで生成できても、アセット販売や顧客案件に使えるとは限りません。

用途別の使える範囲

生成した同じ3Dアセットをゲーム、AR、3Dプリント、設計用途へ渡す際の判定

ゲーム・映像・AR

企画初期のアセット、背景小物、仮配置、提案用CGに向きます。本番利用では、ポリゴン数、UV、材質、リグ、LOD、命名規則を制作パイプラインに合わせて修正します。

EC・商品紹介

商品らしい見た目を短時間で用意できます。ただし、単画像から推定した背面や細部を「実物の正確な形」として表示すると誤認につながります。寸法や仕様を説明する用途では、実測または設計データと照合します。

3Dプリント

STLや3MFへ出力できても、そのまま造形できるとは限りません。表面が閉じているか、厚みがあるか、浮いた部品がないか、造形サイズと支持構造が適切かをスライサーで確認します。

機械設計・干渉確認

生成AIが出すメッシュは、穴径、板厚、公差、フィーチャ履歴を持つパラメトリックCADではありません。見た目の案を共有することはできますが、製造用モデルや干渉判定の正本にはできません。

図面がある場合は図面からCADモデルを再構築し、現物しかない場合は3Dスキャンや写真測量で形状を計測します。現物から寸法根拠を持つモデルを作る工程は、リバースエンジニアリング 図面の作り方で解説しています。

無料ツールを業務で使う注意点

無料の意味を分ける

無料には、毎月の生成クレジット、低解像度出力、公開アセット、個人利用限定、ローカルで動かせる公開モデルがあります。必要な品質まで無料か、商用公開まで無料か、入力を非公開にできるかは別の条件です。

入力データの扱いを確認する

クラウド型へ未発表製品、顧客から預かった画像、キャラクターデザインをアップロードする前に、保存期間、学習利用、公開設定、削除方法、サブプロセッサーを確認します。検証は公開済みか自社で権利を持つ素材から始めます。

生成単価ではなく修正時間まで測る

比較時は同じ入力を各ツールで生成し、使える候補が出るまでの生成回数、クレジット、リトポロジー、UV修正、出力後の確認時間を記録します。生成が速くても修正に時間がかかれば、制作全体の短縮にはなりません。

よくある質問

AIで3Dモデルを無料作成できますか?

無料枠を持つクラウドサービスと、自社PCで動かせる公開モデルがあります。無料枠には回数、公開範囲、商用利用、出力機能の制限があります。公開モデルにはGPUと環境構築の費用がかかります。

画像1枚から3Dモデルを作れますか?

作れます。ただし写っていない背面や底面はAIの推定です。対象を背景から分離し、輪郭が見える画像を使うと結果を比較しやすくなります。形を正確に寄せたい場合は複数視点を用意します。

日本語のプロンプトは使えますか?

日本語入力に対応するサービスはありますが、モデルや版によって解釈が変わります。部品数、材質、形状、スタイルを短い要素に分け、同じ指示を日本語と英語で試して結果を比較してください。

AI生成した3Dモデルを商用利用できますか?

サービスとプランによって異なります。Meshyの無料生成物はCC BY 4.0で帰属表示が必要です。SloydのGuestは個人利用です。入力画像の権利も別途必要なため、生成物の規約だけでは判断できません。

生成したモデルをBlenderで編集できますか?

OBJ、FBX、GLB、BLENDなどを出力できれば編集できます。読み込み後に、スケール、法線、UV、材質、ポリゴン数を確認します。履歴を持つCADモデルのように寸法値を変えて設計変更するものではありません。

写真から実物どおりの3Dモデルを作れますか?

生成AIは見た目を推定するため、寸法精度を保証しません。実物に沿った形状が必要なら、複数写真から位置を計算するフォトグラメトリや3Dスキャンを使います。点群が持つ情報とメッシュとの違いは、点群データとはで確認できます。

まとめ

AI 3Dモデル作成ツールは、用途と運用方法から選びます。

  • ブラウザで生成から出力まで試す:Meshy

  • 複数視点、リトポロジー、API連携を重視する:Tripo AI

  • 参照画像への追従とPBRを比較する:Rodin

  • テンプレートを調整して形を制御する:Sloyd

  • 自社GPUでモデルを動かす:Hunyuan3D 2.1、TRELLIS.2

選定時は、無料生成回数より、入力方式、出力形式、メッシュ修正、権利、非公開設定を確認してください。自社の同じ素材を使い、使える結果までの生成回数と修正時間を測ると、制作工程に合うツールを判断できます。


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bestat 編集部について

bestat株式会社は、東京大学 松尾研究室発の産業用3Dデータに特化したAIスタートアップです。製造業・インフラ・土木の現場で、画像・動画・点群・360度動画など、現実空間で取得される多様なデータを高精度に3D化し、取得・生成・処理・活用までを一気通貫して支援する「3D.Core」シリーズを開発・提供しています。https://bestat-data.com/3dcore


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